CMの英語の授業は本当に神授業? toの本当の発音はタではない
今朝(2017年4月9日)、普段は観ないTVをつけ、下の予備校の英語授業の動画のCMを見て驚いた。
①『この単語の発音はtoじゃないんだよ、本当の発音はタ』
②『”I have to go”ではなくて、”I hafta go”』
③『これだけでリスニングの力が劇的に変わるから』
この英語の授業をCMで流すには相応しい?
筆者はこれを見て、『真剣にこれ言っているの?』っと思った。
もちろん、この講師の方は真剣だろうし、筆者も変に貶めたくない。
ただ、この授業の内容は間違っているし、CMで流してはいけないレベルだと思う。
少なくても『神授業』ではない。
下のレッスンを聞く方がよっぽど”have to”のリスニングの勉強になる。
説明が正しくないし、適切ではない
①『この発音はtoじゃないんだよ、本当の発音はタ』
普通に”to”と発音する。砕けた英語でtaと発音する。説明が正しくない。
②『”I have to go”ではなくて、”I hafta go”』
どのくらいおかしいかを日本語の授業に喩えれば、『”行かなければいけない”ではなくて、”行かなきゃいけない”』と説明しているのと同じである。
通常は”I have to go”って発音する。
“I have to go”であれば、”I have to go”と発音するのが標準であり、”I hafta go”とわざわざ言わない。むしろ講師であれば砕けた英語ではなく、正式な言い方を教える方が適切である。中学生用であればなおさらである。
“I hafta go” も砕けた英語で使うが、それであればきちんとCMでもそのことを説明し、黒板にも”I hafta go”と書くべきだっただろう。
また、個人で英語を使用する分には構わないが、英語の講師として登場するなら文章全体を日本人英語ではなく、もっと流暢に読むべきだったと思う。
③『これだけでリスニングの力が劇的に変わるから』
どのくらい変わることを劇的と言っているのだろうか。せいぜい一般会話のリスニングする時に”have to”の砕けた”hafta”でも聞き取れるようになるくらいだろう。
Listening能力は「英語の音を聞く力」、「音を意味に処理にする力」、「意味のまとまりを論理的に把握する力」などで構成されている。
上記の理由から、英語の基礎を学ぶ大事な時期の中学生にわざわざ砕けた英語を間違った説明で紹介し、リスニングの力が劇的に変わるからと伝えるのは大勢が見る英語教育のCMとして良い見本でない。
もしたとえ、『CMの部分の前に実は”hafta”という部分があるListeningをしていて、あの説明をしている』と仮定しても、CMの視聴者にその文脈は分からないので、やはり相応しくない。
せっかくなら英語の本質的で興味深いところを分かりやすく説明して欲しかった。
とても残念である。