IELTSはTOEFL iBTより一手間かかる。事前の学習対策は早めに始めよう!
TOEFL 100点とIELTS 7.0点はどちらの方が取りやすいのか?ではIELTS受験の有利性を説明した。
今回は普段TOEFL対策をしている受験者向けにIELTS受験の申し込みの違いと注意点とIELTS慣れのための対策教材を説明する。
IELTSの申し込みはTOEFLより一手間だけかかる
TOEFLと同じく、インターネットでの申し込みが可能であり、基本的な手続きは同じである。
ただし、TOEFLと違い、IELTSの場合は有効期限内のパスポートのカラーコピーをIELTS テストセンターに郵送する必要がある。(IELTSはめんどくさい)
他の主なTOEFLとIELTSの申し込みに関する違いは以下である。(2017年3月時点)
試験 | TOEFL | IELTS |
試験会場 | 自分で受験地・会場ともに選択する | 受験地の選択のみ。 筆記試験日の2週間前にアップロードされる受験確認書を見て、時間と試験会場を確認する |
日程 | 1日で4セクション (約4時間) | Listening, Reading, Writing, Speakingを同日にこなす1DAYとSpeakingのみ6日間早く受ける2DAYの試験がある。 (1DayはSpeakingの待ち時間含めると午前と午後とかなり取られる。) |
申込締切 | テストの7日前が締め切り (Late Registerationは4日前) |
試験の5週間前の金曜日 (Late Registrationは2週間前) |
試験結果 | 試験日から10日後にオンラインで確認(英語) | 筆記試験日翌日から13日目にオンラインのマイページで確認 |
出願先にテスト結果の送付 | 申し込み時から可能。 受験前日の午後 10 時まで4部無料 それ以降は1件につき20ドル |
成績公開後、マイページから申請できるようになる。 30日間以内であれば5通まで無料 それ以降は1通につき1,100円 |
受験料 | US$235 | 23,500円 |
満席を避けるために試験日の2ヶ月前には申し込むと良い。
また日程の都合が良ければ2DAYの試験に申し込み、各モジュールの対策を十分に準備したい。(残席状況一覧)
大学の要求する点数はTOEFLよりIELTSの方が取りやすい。しかし、IELTSは申し込みから試験結果が出るまで最低でも1ヶ月半は近くかかる。TOEFLは通常の申し込みでも17日である。良い結果を出したいならIELTS、早くスコア結果が必要ならばTOEFLと言える。
スコア結果の郵送には、TOEFLは米国内の場合発送日から 7~10 日間、米国以外の地域では 4~6 週間、IELTSは明記していない。ただ、オンライン上の試験結果を提出できれば、公式スコアの提出期限は後でも良いとする出願先は多い。
ただ、どちらの試験でもテスト結果の送付の手続きを必ず忘れないようにしよう。これを忘れる人は非常に多い。
その他の細かい違いとして、
- 4つの技能(L, R, W, S)の全てを受験しないと、スコアは受け取れない
- 1DAY試験は2DAY試験よりも満席になるのが早い
- IELTSの試験会場では指紋認証がある。
- アカデミック・モジュール(学術用)とジェネラル・トレーニングモジュール(ビジネスや永住権用)
などがある。
事前のお薦め学習教材・参考書!
私の場合、IELTSのための長期的な学習準備は特に行わず、問題の特徴を把握するために練習問題を解いた。
TOEFL同様、公式の教材のみをお勧めする。IELTSは問題の持ち帰りが不可のため、市販の教材や参考書は役に立たないことが多い。
Sample test questions・・・IELTSの公式ホームページから1セット分のサンプル問題
Free IELTS practice tests・・・IELTSの公式ホームページから1セット分の無料練習問題
その他、ROAD TO IELTS (10時間の練習教材)、IELTS Essential、IELTS-EXAM.net、CANADAVISA.comなどで多くの練習ができる。
紙の教材であれば、Cambridgeから出ている公式教材が一番役に立つ。しかし、在庫切れで数週間かかる場合があるので、早めに注文をしておく方が良い。
欠点としては、TOEFLの公式問題と比べると、①流通が良くないし、②値段の割には一冊のボチュームが小さいし、③解説もない。
(だから、IELTSで英語力を上げるのはやりずらい)
答えとAudioが付いているBook with Answers with Audio版をお勧めする。
Cambridge IELTSリンク集: 11、10、9、8、7、6、5、4
公式問題を解いていれば、自然と語彙力も身につくが、本書は基本的に必要ない。帰国子女のような語彙のみ弱い受験者にお勧めである。
IELTSはTOEFLよりも易しめだが、一癖ありなので傾向を把握しておく
Listening
- 英文の放送を聞きながら図や文章の一部分を単語などで穴埋めするような形式が多いので、慣れておく。
- 文章はTOEFLほど長くないので、論理展開の把握は苦労しない。
- イギリス英語であるので、聞き慣れておく。ただ、スコアに影響するほどでは全くないはず。
- さまざまなタイプの問題がある(選択問題、組み合わせ問題、計画・地図・図表の分類、用紙・メモ・表・フローチャートの穴埋め、要約・文章完成、記述式問題
Reading
- 文章は書籍、専門誌、雑誌、新聞などからの抜粋で、学術的なトピックに関して一般読者向けに書かれたものなので、TOEFLよりは易しめに読める
- しかし、TOEFLよりも長文になっているので、早く読み慣れておく
- 問題文の聞き方は複雑ではないがTOEFLと違うので慣れが必要
(余談だが実は慶應義塾大学SFCの一般受験の英語がIELTS Readingに似ている。)
Writing
問題数は2問あり、Task 2はTOEFLと同じEssay Writingになるので、特別な対策は必要ない。
Task 1は図やグラフ、チャートといったものを客観的に説明するレポートを書く問題である。TOEFL Writing Question 1のようReadingとListeningを含んだIntegrated Writingではない。
- TASK 1の要約問題はModel Answersをみて頻繁に使う要約表現を学んでおく。
- 筆記になるので、スペルエラーや文法の間違いなど普段しない間違いを犯しがちなので、気をつける。
Speaking
基本的には英検1級の面接と非常に似ている。ただ、試験時間が11~14分と1級よりも長めである。(練習問題)
TOEFLと違い、ReadingとListeningに関して要約するIntegrated Questionsはない。
- Part 1:自己紹介と日常生活に関する質問(4~5分)
- Part 2:スピーチ(3~4分)
- Part 3:ディスカッション(4~5分)
対策としては
- 英検協会のHPにあるModel Answersを見て、良い回答を確認しておく。
- 質問に対して即答する短答問題が多いので落ち着いて話すことができるようにする。
申し込みと事前対策に関しては以上である。実際の試験の様子についてはTOEFL iBT 100点以上でもIELTS高得点は容易では無かったも参考にしてほしい。
Do your best!