TOEFL iBT試験当日、本番のアドバイス!
TOEFLの本試験を10回以上受けた筆者がTOEFLの試験当日の過ごし方について解説する。
試験当日まではTOEFL iBT試験の直前対策アドバイス!でしっかり直前準備して本番に挑もう。
TOEFL iBT試験当日の過ごし方
時間 | 過ごし方 |
06:00 | 起床&朝食 |
07:00 | Speaking & Listening 復習 |
08:00 | 家から試験会場へ出発 |
09:00頃 | 試験会場 到着&登録 |
09:30頃 | 本試験開始 |
14:00頃 | 本試験終了 |
前日は必ず早く寝て試験日は朝6時に起きる
必ず早く寝て、十分な睡眠時間を確保しよう。眠気を残すと音声だけが最低でも1時間続くListening Sectionで眠気に襲われて集中できなくなる。
そして朝6時頃に起きよう。朝食など朝の用事を済ませ、7時頃からListeningとSpeakingの練習をしよう。
Listeningは既に使ったパッセージをいくつか聞いて、耳を慣らしておこう。SpeakingはDMM英会話などを利用して話しなれておこう。
そして、緊張を解す洋楽を聞いておこう。例えば、下のMikaのRelax, Take It Easyは海外の学生が試験前に聴く人気の曲である。筆者もTOEFLの試験前や大事な面談前によく聞いている。
試験会場には1時間前に入る
Start Timeは10:00 AMとなっているが、試験会場には1時間前に入ろう。
なぜか。
あなたが1時間前に会場に入ると仮定する。会場前の廊下には既に試験慣れした受験者5~6人が受付を済まして待機しているだろう。
9時30分から先着の人から受験場の部屋に呼ばれ、先着順に試験が始まる。つまり、あなたは6人目から7人目に試験を受けることになる。
試験はReading → Listening → 10分間の休憩 → Speaking → Writingという順番で進められる。
あなたがReadingとListeningを受けているときは、誰もSpeakingを開始していない。ReadingとListeningは集中力がいるため、他の受験者のSpeakingに妨げられずに済む。
せいぜい、あなたより後に入る受験者がマイクテストで少し話すことはあるが、対して集中力の妨げにはならない。
一方、9時30分以降より遅れて試験会場に行くと、あなたがReadingとListeningを受けているときに他の受験者が既にSpeakingを始めている。周りの雑音のせいで、集中力を保つのは非常に難しい。
ストレッチと英語描写
受付後の待機中、緊張を解すためにストレッチをしよう。ストレッチせずに入室すると、さらに緊張し、Readingで支障が出る。
また、緊張が解ければ、周りの物体を英語で描写しよう。周りにある壁、消火器、受験者の特徴などを英語で説明すると良い。
受験場入室後
9時30分から、廊下にいる受験者は順々と受験会場の教室に呼ばれる。受験場入室前には金属探知機による検査とウェブカメラによるバストショットの写真撮影がある。
案内人から白紙3枚と鉛筆1本が渡され、一人一台振り分けられられるパソコンの前に案内される。着席と同時にテストの解説、ヘッドホン・マイクの調整などが始まる。
一通り終了するとReading Sectionに移る。
Reading Section
ダミー問題がなければ3パッセージ(60分)、ダミー問題があれば追加で1パッセージ(80分)を解くことになる。
制限時間内であればパッセージ間を移動できるので、全てを解いてから見直しを行うことが可能である。
ポインターを有効活用する
Reading Sectionではコンピューターのスクリーンにある文章を読むことになる。この時、ただ目だけで追うのではなく、常にカーソルを目線に沿って動かすことが大切だ。
目だけで文章を追うと、スクリーンと自分の距離が遠いためどこを読んでいるのか分からなくなる。目の疲れが増えたり混乱が大きくなる。紙に書かれた文章を読んでいるときは、目だけで追えるが、スクリーン上ではかなり難しい。
1 question, 1 paragraphの原則
全ての文章を読んでから問題を解くのではなく、問題毎に該当パラグラフを読む。
問題を解く前に全ての文章を読む必要は無い。基本的にリーディングの問題はその問題の根拠となるパラグラフがあり、そのパラグラフを読むだけで解けるようになっている。これにより時間を大幅に削減することができる。
但し、該当段落を全て読まなくても解ける問題であったとしても、段落は全て読んだ方が良い。理由としては、
- 最後に出てくる要約やテーブル、チャート問題で必要になる。
- その段落の説明や出てくる単語を理解することで、後の段落にある説明も理解しやすくなる。
Listening Section
まずリスニングを始める前に休息を効果的に取る
Reading SectionとListening Sectionの間に休息を取ることが非常に重要である。リーディングで20分の問題文を3~4セット行うので、休憩しなければ集中力が切れる。
幸いにリーディングが終わってリスニングに行くまでに休憩が取れる部分がある。
スクリーンが次の問題に移る前に指示画面が現れる。実は、Nextのボタンをクリックしなければそのまましばらくはその指示画面のままになる。最大で2~3分ほどである。
そのあとは、自動でListening Sectionに移行する。従って、この間は何もせずに頭の疲れを取ろう。
3パッセージ×2セットまたは3セット
ダミー問題がなければ3パッセージ×2セットになる。1セットは3つのパッセージで構成される。
- キャンパス内の会話に関する問題×1 (5問)
- 教授の講義に関する問題×2 (6問×2)
ダミー問題がなければ2セット(34問)、ダミー問題があれば追加で1セット(51問)を解くことになる。
画面を見たままリスニングをする
リスニング中はパソコンの画面にリスニング場面のサンプル写真や黒板、そして時間が表示される。特に大事な場面で画面が変わり、人物の名前や専門用語がスクリーン上の黒板に現れたりする。
そのため、下を向いてリスニングに集中したいところだが、常に画面を見たままリスニングをするようにしよう。
回答はマウスによるクリック方式
クリックで回答後、右上の「OK」をクリックし「NEXT」をクリックすることで次の問題へと進む。NEXTをクリックしない場合、時間が進むだけで自動的に前へは進まないので気をつけよう。
メモを取ることに気を取られすぎない
リスニング中にはメモをあまり取らないことを基本的にはお勧めする。メモを取る動作はかなりの集中力を要するので、肝心のリスニングが疎かになる。
長くても5分ほどのリスニングのため、聞いた大筋の内容を覚えておくことは可能である。リスニング問題の選択肢ではリスニング内容の仔細には触れないので、メモに書くべき細かい内容はない。
また、Writing Question 1のようにリスニング内容を20分かけて細かく記述する訳はないので、メモに頼る必要は無い。
一方、メモを大量に取る場合、必ず問題途中で使い切らないように気をつけよう。問題途中にメモを交換しても、全てのメモを交換する必要があるのでメモした内容を参照できなくなってしまう。
眠くなるので注意
リスニングでは音を聴くだけなので、後になると眠くなってくる。集中力が落ちると内容を聞き逃す可能性がある。眠くならないために前日は十分に睡眠を取ろう。
10分間の休憩中
リスニングが終わると自動的に休憩時間が始まり、10分間のタイマーが画面上でカウントされ始める。
そのまま部屋にいても良いし、部屋を退出して廊下で休んでも良い。
廊下で休む場合は持ってきた食事を取ることができる。栄養補給の必要な人はチョコレートやバナナなどを食べて糖分を取る。
もしリスニングの際にメモを取っていたなら、新しい白紙を試験官に必ず求める。スピーキングとライティングではメモする量が多い。
Speaking Section
スピーキングはヘッドホンを付けマイクの位置を調節する。最初にマイクテストがありアナウンサーが簡単な質問をしそれに関して10秒ほど話す。話した内容は一切点数に響かない。何も音声がないとエラーになるので「あーーー」「マイクテスト、マイクテスト」の繰り返しでも構わない。
(Wikipediaより引用)
Question 3、4、5、6のリスニング中にメモを取ることに気を取られない
Listening Section同様にSpeaking Sectionでもメモをあまり取らないことをお勧めする。
理由は同じで、メモを取る動作はかなりの集中力を要する。そのため、肝心のリスニングが疎かになる。また、Speakingの回答ではリスニング内容を要約するだけでよく、仔細まで話す必要は無い。
むしろ、リスニング中は聴きながら話す内容を組み立てることに集中する方が良い。大切なのはリスニング内容の大筋をクリアに聞き取りやすいスピードで話すことである。
採点者がチェックしているのは要約の完成度よりもスピーキングのレベルである。
準備時間(Preparation Time)にメモを作らない
準備時間はメモを作るなどの準備をせずに、いきなり解答の練習をすることをお勧めする。そして、実際の解答時間も準備時間で練習したことを話す。
この方法の利点は解答時間(Reponse Time)で最初の20~30秒は確実に流暢に答えられることである。準備時間中に話した内容を、そのまま解答時間で話せば良いだけだからである。
少なくても最初の20~30秒は綺麗な発音で滑らかに解答できる。そして、最初の20~30秒の話の流れができているので、残りの時間もテンポよく話せる可能性が高い。
また、話す内容も練習すれば話しながら作っていけるようになる。普段から紙に書かずに、解答する練習をしていれば即興は難しくない。
普段の練習時から即興で解答するトレーニングをしておけば、頭が柔らくなり、メモ無しで臨機応変に解答できるようになる。類題でしっかり練習して欲しい。
これの詳細な説明についてはメモを取らず、解答の練習をするを参考にしてほしい。
Writing Section
キーボードは米国式なので、一通り目を通してキーボード配列に慣れておこう。特にアポストロフィー、セミコロン、ダブルコロンは使用する可能性があるので、位置を確認しておこう。
パラグラフ毎に見直し
必ずパラグラフ毎に見直しを行おう。パラグラフ毎に行えば、読み直しやすいし、間違いにも気づきやすい。特に以下の3つの間違いは気付きやすい。
- スペルエラー
- 基本的な文法の間違い
- よく使う英語表現の間違い
文法に関しては以下の5つの間違いが分かりやすいので気をつけよう。
- 文章構造(副詞を文章の後ろに配置するなど語順も含めて)
- 三単元のS (名詞が単数形か複数形か)
- 前置詞(onなのか、inなのか、atなのか)
- 時制(主節と副節の時制の一致や完了形など)
- 冠詞(aかtheか)
詳細はTOEFL Writing勉強法:アイディア出しと見直しが重要!を読んで欲しい。
受験終了後
スコアレポートのキャンセルなどについて画面上で質問されるので、YES/NOを選択する。スコアが必要の場合、間違ってスコアのキャンセルをしないように気を付けよう。TOEFL iBTの試験レポートを事前に指定した大学などの機関に送りたくない場合に備えて、スコアをキャンセルできるようになっている。
全て終わると画面が切り替わるので、スタッフにその旨を告げ退室する。
帰宅後
受験後約10日間後にスコアをThe TOEFL iBT® siteで知ることが出来る。(参照)
スコアが閲覧可能になると同時に、そのことに関する通知がe-mailで送られてくる。点数は受験日より2年間有効である。
お疲れ様☆
TOEFLの試験は難しいし、長時間なので、それに向けて今まで頑張った自分を労って欲しい。
また、試験は緊張して大変疲れるのでゆっくり休んでほしい。
Best!