TOEFL iBTの大受験時代が5年以内にくる?〜iBTで100点を取れないと大変になるかも

2017/04/24

TOEFL iBTの受験時代が5年以内に来るかもしれない。現在の小学生、中学生、高校生はそれにできるだけ早く備える方が良いだろう。

他にもTOEFLがいかに急速に日本で導入が進んでいるかは遅くとも高校生卒業・大学生になる前からTOEFL iBT勉強を始めるべき理由を参考にすると良い。

記事にはTOEICも書いてあるが、基本的にTOEICは2技能なので過渡期の中での一時的な使用に留まるだろう。

英語の4技能(Reading、Listening、Speaking、Writing)が必須になっていて、適切にそれらを評価できる資格がTOEFL iBT®とIELTS®しか世界に存在しないだろう。

逆にIELTSについてあまり触れられていないが、英検協会が実施していることもあってIELTSの外部試験利用も認められる可能性が高い。

おそらく、文部科学省の最終的な決断はTOEICの一時的な活用TOEFL iBTとIELTSの2本柱になるのではないか。

ただ、TOEFL iBTとIELTSではIELTSのスコアの方が取りやすく、また英検協会が奨励することを考慮してIELTSに依存する受験生が多く発生すると予想できる。(参考:TOEFL 100点とIELTS 7.0点はどちらの方が取りやすいのか?

問題は学校現場の教員の英語力と教育格差

4技能の英語資格を導入することはこのグローバル化の中、避けられない。

しかし、その英語資格のために教育できる英語教員の数が圧倒的に足りないだろう。
(もちろん教員の方々は英語以外の業務に忙しく、また実用英語力をつけるための留学などがしづらい状況にあるので、彼らの責任ではない。)

例えば、早稲田大学の国際教養学部のAO入試に合格するためにはTOEFL iBTで100点以上が必要とされる。しかし、現在の英語教員でTOEFL iBT 100点以上を取れるのは20人に1人いるかどうかだろう。

2016年度に約750万円の予算を組み、セミナーの受講費や受験料も負担した。一度で目標とする730点以上(英検準1級に相当)に達しなかった教員には2回目の「再試験」もあった。しかし、「合格」したのは対象者74人のうち16人。

ニュースサイトで読む: 中学英語教員、TOEIC「合格」わずか 疑問も、Copyright 毎日新聞

分かりやすさのためにはっきり言うと良いだろう。

ほとんどの学校・予備校の英語の先生は英語を使える先生ではない

英語ができると見られているが、実のところは日本の一般受験(単語・文法・読解)のための(日本)英語ができる人である。

残念ながら国際的なEnglishの基準(TOEFL・IELTS)には通用せず不適格である。

ちなみにTOEFLやIELTSを専門にしている留学系の予備校以外の一般受験の予備校の先生も英語はできない。

(参考:この低質な英語の授業を提供して神授業と豪語し、周囲ももて囃すうちは、若い日本人の実用英語力は伸びない!

このままでは都心と田舎、富裕層と庶民の間で深刻な英語の教育格差が起きる。
(1990年代に4技能教育を導入したポーランドではその傾向が非常に強く、日本も同じ道を歩みつつある。)

都心の富裕層はTOEFLやIELTS、さらにはSATなどを指導できる一部の優秀な予備校などの講師から一流の英語教育を受け、日常的に英語を使用するようになる。その結果、良い大学に進学し、大学先で専門科目を英語で学び、専門知識と英語力が必要な高待遇の企業に就職する。

一方で、田舎の庶民は相変わらず英語をまともにできない先生から学び、日頃も英語を使用することはない。結果的に大学も良いところにつけず、英語が必要な企業に就職できないことになる。

このままで良いのだろうか。