TOEFLで世界と日本の英語力の差を知る (ついでに経済力も)
主要な非英語圏(母語・公用語でない)国のTOEFL iBTの平均点を挙げていく。ただ、レポートにも書かれているが、あくまで参考程度である。
所得、地域、留学事情などから、一部の属性を持った受験者のみを反映している可能性が大いにあり、全人口の英語力を反映している訳ではない。
TOEFL iBTの国別の平均点
Test and Score Data Summary for TOEFL iBT® Tests (2015年の受験者データ)
100点:オランダ (唯一の100点超えの非英語圏の国)
オランダ人のほとんどは母語であるオランダ語同様のレベルで、英語も話せる。また、学び方は日本の英語教育と正反対と言っていい。詳しくはPresidentの記事を参考
- リスニング、スピーキングなどの音から入る+実際に日常で使用する
- 5歳から英語を学んでいる
- 単語帳は使わないし、文法はほとんどの自然に教わる
逆に日本の単語・文法・読解中心の学習であり、まずは母国語をしっかりさせてから第二言語を習得する考えである。
99点:オーストリア (英語の教育に力を入れている)
98点:スイス、デンマーク、ベルギー
97点:ドイツ
96点:ルクセンブルグ (一人あたりGDPが世界1、2の国)
95点:スロベニア、アイスランド
94点:フィンランド、ウルグアイ (政治や労働の状態においてはラテンアメリカで最高度の自由を保つ。)
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83点:韓国、イラン、ウクライナ
78点:中国、UAE、カタール、ウズベキスタン、トルクメニスタン
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71点:日本、ガンビア、グアドループ、クウェート
日本人のTOEFL iBTのセクション別平均点
- Reading 18点
- Listening 17点
- Speaking 17点 (アジア圏最低点)
- Writing 18点
- Total 71点
ちなみに過去の様々な統計データによると東京大学の学生でも75点ほどである。
TOEFLの点数と経済力と関係あるか?
下の表はTOEFLの平均点トップ5カ国と日本の一人当たり国民所得(GDP per capita)の時系列表である。
経済力は英語力や教育だけでは決まらないこと、また因果関係も含めて一概に英語力の効果を実証はできない。しかし、英語力同様に他の政策も日本が遅れを取ってきたから、このような経済力の差があるのではないか。
TOEFL ITPの国別の平均点
Test and Score Data Summary January–December 2015 Test Data (2015年の受験者データ)
こちらは4技能ではなく、また積極的に使用している国も限られているので、iBTよりもあまり参考にならない。
601点:オランダ (唯一の600点超えの非英語圏の国)
595点:ハンガリー
573点:ルーマニア
572点:ブルガリア
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460点:日本
日本人のTOEFL ITPのセクション別平均点
- Listening 46点
- Grammar 46点
- Reading 46点
- Total 460点
アジア圏では2番目に低い数字であり、1番低いカンボジアのListening 48, Grammar 45, Reading 45 Total 457とあまり変わらない。
さて、日本は今後どうなるか。(若さが武器!) 遅くとも高校生卒業・大学生になる前からTOEFL iBT勉強を始めるべき理由も参考にしてほしい。