なぜ、あなたは留学するのか? 留学のメリット・デメリット

2017/05/14

留学するか、しないかはあなたの置かれている環境と好みによる。

以下の留学のメリット・デメリットはあなたが留学するかどうかの判断に役立つだろう。

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この記事の対象者

  • 留学に行くか迷っている人
  • なんとなく留学に興味がある人
  • 留学するか就職活動をどうしようかと迷っている人
  • 英語力が高校卒業程度の人
  • 地元の大学のブランド力が低く、コンプレックスを持っている人
  • 留学提携している大学がブランド力を持っている

メリット

1. 質の良い授業を受けて新しい知識を学ぶ

日本の大学の授業水準は欧米の大学に比べて低い。(東京大学除く。) 特に世界ランキング100以内に入る多くの欧米の大学は質の高い授業を提供している。日本の教育は高校までは世界的に見ても質が高いが、大学教育から急に質が悪いのはよく知られている。

欧米の大学に留学することで真剣に専門知識を勉強できる。さらに、交換留学ならば授業料がたいてい相殺されるため、大方の留学先大学が課している高い授業料を払わずに済む。

2. 目的意識の高い人にあって刺激を受ける、また能力の高い人に会って知恵をつける

違う環境で学べば、違う人々に会い、違う発想や思考法に触れ、今後の参考にすることができる。 また、世界ランキング100以内に入る大学に留学すると、目的意識の高い学生や、既に何かを成し遂げた学生に会うことができる。彼らから刺激を受けたり、彼らの知恵や経験を参考にする。

私の場合、クイーンズ大学に語学留学し、東大の大学院生、関西学院大学の総合政策の首席、交換留学生に会って、留学や仕事、人生観について様々な意見を聞き、刺激を受けた。そして、2年後にブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)に留学することになった。

UBCではイスラエル出身で少女売春婦を救う活動をしていたユダヤ人の女学生、高いインフレを経験して真剣に金融理論を学ぶメキシコ・ベネズエラの学生に会い、彼らの熱心な態度を見て、自分のやるべき仕事は何か? 何に自分はアドバンテージを持っているのか?と考えさせられた。

3. 大学のブランド力を身につける (交換留学の場合)

自分の地元の大学は全く無名でも、留学提携先の大学は有名ということがしばしばある。そのことをブランド力のある大学に留学すれば、そのことを自分の経歴に加えられる。

そして、就職、大学院への留学、奨学金の選考などで、自分の大雑把な能力を瞬時に説明できる。例えば、「私はMITに留学していました。」と述べることで、就職活動なら「将来、仕事できるようになりそうだな。」という印象を与えられるだろう。

4. 英語

英語圏で留学をするためにはTOEFL iBTで最低でも80点以上を求める大学が多い。 実際に留学をするまでに、既にかなり英語力を鍛えることができる。 留学中、嫌でも語彙力、リスニング力とスピーキング力を改善できる。 さらに留学中でも意識的に英語を学ぼうとすれば、劇的に英語力を伸ばせる。

5. 自分探しでなんとなく留学する

留学とは何なのか。何か自分にとって意味があるのではないか。 親から自立して生活してみたい。 精神的にもっと独立したい。 海外で独りで生活する環境を送ってみたい。 誰も何も強制しない環境で、一つ一つの行動を自分で選択していく。 結局、自分は何を人生でしたいのかと考えさせられる。 そして、日常の自分の考え方や自分の人生に対する姿勢が洗練されていく。

デメリット

1. 日本の就職活動 (安全の確保)

日本の就職活動は企業が新卒の学生を大量に雇用する。 学生は就職先の企業の方針に服従しなければならないが、ある程度の継続雇用を確保される。

例えるならば、漁師が網を広げて大量の稚魚を獲得し、安全な水槽の中で養殖する。 従って、多少あなたの能力に過不足があってもどこかの企業が新卒で雇用してくれる可能性が高い。

もし、留学するならば、この就職活動の網に引っ掛かることができなくなるかもしれない。 留学を志す学生の中に安全志向の学生はあまりいないが、それでもこの利点を捨てることに躊躇い、踏ん切りが付かない学生が沢山いる。

自分で大海を泳ぎ続けることを覚悟するのはかなりの度胸がいる。

もし、この覚悟を決めることに、迷っている人がいれば、「あんまり心配しなくて良い。」と私は助言したい。まず、留学生用のキャリアフォーラムがあったり、所属先の大学独自の留学帰国生を対象にした就職フェアに参加できる可能性が高い。それらの企業はグローバルに名を馳せた企業で、留学帰国生の適正と一致する可能性が高い。(参考:留学生はキャリアフォーラムに参加するべき!5つの理由

今の日本の就職採用の主流を外れることを怖がらないでほしい。

2. 渡航費用+旅行用品

  • 飛行機代 (10万円) パスポート(1万円弱) その他の雑費
  • 現地と日本の物価の違い。

留学は奨学金を獲得できる機会が多々あるので、それを上手く活用すれば留学費用を抑えられる。

私は交換留学する時に、100万円の大学内部奨学金を受賞した。

出願できる奨学金のリストはJassoの海外留学奨学金パンフレットから入手できる。

3. 日本の友人・家族と疎遠になる

新しい海外の友人に会うことと引き換えに、日本の友人とある程度は疎遠になることを覚悟しなければならない。